かつて昭和の芸能ジャーナリズムは、勝・中村ファミリーの私生活を一挙手一投足に至るまで追いかけ回した。勝新太郎の豪快な豪遊伝説から借金返済、家族のスキャンダルまで、すべてがワイドショーの格好の標的となった時代がある。
そうした過酷な環境を生き抜いた玉緒だからこそ、孫たちのプライバシーを守ることに対しては徹底した鉄壁の姿勢を貫いた。周囲の記者たちも、家族を一身に背負い続けた玉緒への深い敬意から、孫に関する過度な詮索を自制してきた経緯がある。沈黙は冷淡さの証ではなく、家族の尊厳を守り抜くための最大の防壁だったのだ。