「夕暮れの鳥」を巡っては、ネット上で長年囁かれていたいくつかの誤解や都市伝説が存在します。その代表的なものが「歌詞は英語ではなく、の子が適当に口ずさんだデタラメ語なのではないか」という説です。
結論から言えば、このデタラメ英語説は明確な誤りです。の子自身が紡ぎ出すメロディの響きを重視した独特の発音や、人工言語(エスペラント語)を思わせるアプローチが取られているものの、公式歌詞カードには前述の通り明確な英語詞が記載されています。の子は「意味よりも響きや感情の生々しさを優先させる」作風を持つアーティストですが、本作においては『進撃の巨人』の持つ無国籍感や神話的アプローチと奇跡的な融合を果たした結果、独特の言語空間が形成されたといえます。
また、本作を語る上で欠かせないもう一つの重要ピースが、シングル盤に同時収録された楽曲光の言葉 神聖かまってちゃんの存在です。
「光の言葉」は、夕暮れの鳥の陰鬱で不気味なトーンとは対照的に、切なくも疾走感のあるエモーショナルなロックナンバーに仕上がっています。「言葉が光となり、暗闇を照らす」というメッセージ性は、壁の中で真実を求めて足掻き続けた調査兵団の歩みや、絶望の淵で自由を求めたエレンたちの精神性と驚くほど深くリンクしています。シングル全体を通して聴くことで、「夕暮れ(影)」と「光」の対比が完璧に完結する構成となっています。