個人の名店が牽引する一方で、地域全体の底上げを図る取り組みも結実している。富山県鮨商生活衛生同業組合が主導する「富山湾寿司プロジェクト」はその筆頭だ。県内約50店舗の加盟店が参加し、「富山湾で獲れた新鮮な地魚を10貫提供する」「富山県産米のシャリを使用する」「富山の美味しい水で作った汁物を添える」といった厳格な基準のもと、観光客や地元の食通を迎えている。
この取り組みの強みは、高級店から手頃な街の寿司屋まで一貫した品質保証があることだ。一貫ごとに職人が解説を添えるスタイルが定着したことで、訪れた人々は富山湾の四季折々の旬を知識とともに味わうことができる。業界団体と自治体が手を組んだこのモデルは、地方創生の成功例としても全国から注目を集めている。