ATAMI海峯楼のアイデンティティを語る上で欠かせないのが、世界的建築家・隈研吾氏が1995年に手掛けた代表作「水/ガラス(Water/Glass)」をルーツに持つ建築構造です。1997年にはアメリカ建築家協会(AIA)のベネディクタス賞を受賞し、世界的な評価を決定づけた歴史を持ちます。
建物全体にガラスとルーバー、そして広大な水盤が巧みに配されており、館内に一歩足を踏み入れると、ガラスの透明感と反射する光、水面のゆらめきがシームレスに交差します。自然と人工物の境界を消し去る隈研吾氏特有の空間哲学が随所に息づいており、滞在すること自体が名作アートの中に身を置く体験そのものと言えます。
館内には現代日本画の巨匠・徳岡神泉氏の屏風絵を模した空間演出や、大正モダンを彷彿とさせるインテリアが散りばめられ、現代的なシャープさと日本の伝統美が見事な調和を見せています。