1988年8月17日生まれ、兵庫県出身の戸田恵梨香は、ジュニアモデルやローカル局での活動を経て上京。彼女のキャリアを決定づけたのは、2006年公開の映画『デスノート』で演じた弥海砂(ミサミサ)役でした。ツインテールのゴシックロリータ姿と無垢な狂気を見事に体現し、スクリーンデビュー作にして全国的な脚光を浴びることになります。
その後、2007年の『LIAR GAME(ライアーゲーム)』の純粋無垢な主人公・神崎直役、2008年からスタートした大ヒットシリーズ『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』での勝気ながら脆さを抱える緋山美帆子役で、同世代女優の中で確固たるポジションを確立しました。
さらに彼女の演技力を語る上で外せない金字塔が、2010年にスタートした堤幸彦監督作品『SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜』の当麻紗綾役です。左腕を三角巾で吊り、驚異的な記憶力と奇抜な行動で難事件を暴く異色のヒロインを、強烈なアドリブと圧倒的なテンポ感で演じ切り、第67回ザテレビジョンドラマアカデミー賞主演女優賞を獲得しました。
30代を迎えて臨んだ2019年度後期のNHK連続テレビ小説『スカーレット』では、滋賀県信楽の女性陶芸家・川原喜美子の15歳から50代までをひとりで演じきり、朝ドラ史に残る名演として業界内外から絶賛されました。泥にまみれ、火と向き合い、人生の酸いも甘いも噛み分ける喜美子の生き様は、彼女の演技力が「憑依型」から「本質を彫り出す職人型」へと到達したことを証明しています。