物語の核心となるのは、幸子たちが小学生の頃に行った「最後の缶けり」です。当時、いじめられっ子気質だった少年・正一(しょういち)を鬼にして缶けりを始めた子どもたちでしたが、正一が目を瞑って数を数えている間に、他の子どもたちは飽きて全員家に帰ってしまいました。
ひとり取り残された正一は、日暮れ後もずっと仲間たちを探し続け、その後、廃工場の資材置き場や貯水槽付近で事故に遭い、命を落としていたのです。仲間たちにとっては何気ない「子どもの気まぐれな放置」でしたが、正一にとっては「ゲームが一度も終了していない状態」のまま死を迎えることになりました。
大人になった仲間たちを襲っていた怪異の正体は、成仏できずに何十年も鬼を続けていた正一の怨念でした。正一はかつて自分を置き去りにした仲間たちを一人ずつ「見つけ出し」、ルールに則って捕まえ(=呪殺し)ていたのです。
逃れられない運命を悟った幸子は、決着をつけるために思い出の神社へ向かいます。夜の闇の中、カラン…カラン…と響き渡る金属音とともに正一の霊が現れます。幸子は恐怖に震えながらも、ゲームを終わらせるために中央に置かれた缶を目がけて走り出します。渾身の力で缶を蹴り飛ばそうとした瞬間、足元に迫ったのは泥まみれの異様な形相をした正一の手でした。
ラストシーンでは、幸子の絶叫とともに画面が暗転。後日、神社には無残に潰れた缶だけが残され、幸子もまた消息を絶つという、救いのない完全なバッドエンドで幕を閉じます。