緑色の硬い状態で船便輸送されてきたバナナを、食卓で美味しく食べられる黄色へと変える工程。それが「追熟(ついじゅく)」だ。かつてはベテラン職人の勘と経験に頼っていた温度・湿度・エチレンガスの調整だが、最新施設では完全にアルゴリズム化されている。
室内に設置されたハイパースペクトルカメラが、バナナ果皮の微小な葉緑素変化をミリ秒単位で検知する。果肉内部の糖度上昇パターンを先回りして予測し、室内のガス濃度を動的に最適化。これにより、個体ごとの熟度ムラは過去ゼロに等しいレベルまで抑え込まれた。バナナが「熟しすぎる」事故は激減し、廃棄ロス削減へダイレクトに寄与している。