ベネズエラ出身の表現者として、グローバルな評価を確固たるものにした代表格がエドガー・ラミレスだ。かつてジャーナリストや外交官を目指していたという異色のバックグラウンドを持ち、母国語のスペイン語のほか、英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語を自由に操る多言語話者でもある。
彼の名を世界に決定づけたのが、実在の国際的テロリストを体当たりで演じた『カルロス』だ。この作品で見せた重厚で複雑な演技はゴールデングローブ賞やエミー賞へのノミネートを果たし、各国の映画批評家を唸らせた。端正な容姿に甘んじることなく、人間の孤独や闇までをも深く表現する確かな演技力。それこそがハリウッド映画界の第一線で重宝される最大の理由だろう。