この楽曲を語る上で絶対に外せないのが、2001年にフジテレビ系列で放送され大ヒットを記録したテレビドラマ『ムコ殿』の存在だ。長瀬智也が演じた主人公・桜庭裕一郎は、世間的にはクールで孤高のカリスマシンガーソングライターでありながら、プライベートでは熱烈な家族想いの「婿養子」という強烈な二面性を持っていた。
圧倒的なビジュアルと圧倒的なスター性。長瀬智也という規格外の表現者が演じたからこそ、桜庭裕一郎という架空のスターは虚構の壁を飛び越え、現実に飛び出してきた。劇中歌でありながらソロシングルとしてリリースされた本作は、オリコンチャートの上位を独占。架空のアーティストが現実の音楽シーンを席巻するという、まさにテレビ業界とエンターテインメント史に残る快挙を成し遂げたのである。