「フロッグ(Frog)」という言葉は、直訳すれば両生類の「カエル」を指しますが、専門分野によってまったく異なる2つの重要な役割を持っています。まずは、それぞれの分野における定義と語源の背景を紐解いていきましょう。
フィッシングの世界におけるフロッグは、主にブラックバスや雷魚をターゲットにした中空構造のソフトプラスチックルアーを指します。針先がボディに沿って上を向いているため、水草や倒木などの障害物に引っかかりにくく、他のルアーでは攻めきれない難所をダイレクトに攻略できるのが最大の特徴です。
一方、バイオリンやチェロといった擦弦楽器の世界では、バイオリン弓のフロッグの意味は「弓の根元にある毛を固定・調整するパーツ(緒止め)」となります。ドイツ語では「Frosch(フロッシュ=カエル)」と呼ばれ、手元で弓のテンションをコントロールする要の部品です。語源には諸説あり、形状がカエルのうずくまる姿に似ていることや、弓を素早く跳ねさせる演奏動作(スピッカート)がカエルの跳躍を連想させることから名付けられたと伝えられています。