2007年、たなか ふみえは佐賀県立有田窯業大学校の短期研修プログラムで絵付け技法を学んだ。この学校は、有田焼の伝統を次世代へと継承する重要な教育機関として知られている。染付、赤絵、金彩といった多彩な装飾技術を短期間で集中的に学ぶカリキュラムは、実践重視で知られる。
彼女はここで染錦の基礎を身につけた。染錦とは、藍色の呉須(ごす)による染付と、赤や金を用いた上絵付けを組み合わせた装飾技法である。江戸時代から続くこの技法は、華やかさと格式を兼ね備え、有田焼を代表するスタイルの一つとされている。
修了後、彼女は李荘窯業所に就職。ここで量産品の絵付けを担当しながら、実務を通じて技術を磨いた。窯業所での経験は、彼女に「速さ」と「正確さ」を教えた。同時に、量産の中で失われがちな「個性」の重要性を痛感させる時間でもあった。