都市型の洗練されたライブレストラン「ビルボードライブ(Billboard Live)」や「ブルーノート東京(Blue Note Tokyo)」。ここで展開されるPUSHIMのライブは、大箱の野外フェスとは異なる独自の気品と濃密な緊張感に満ちている。着席スタイルで上質な酒や料理と共に楽しむステージでは、彼女のヴォーカルが持つ微細なニュアンスや息遣いまでもがダイレクトに客席へと届く。
照明が落とされ、バンドが重厚なイントロを奏で始めると、会場全体の空気が一変する。ジャズクラブ特有の距離感の近さは、PUSHIMというシンガーの表情や感情の起伏を克明に映し出す。ソウルフルなバラードでは観客の息を呑む音が聞こえるほどの静寂を作り出し、アップテンポなナンバーでは一転して客席全体を揺らすグルーヴを生み出す。この振れ幅の大きさこそ、彼女が長年プレミアムライブハウスで愛され続ける理由だ。