インターネット上やSNSの短尺動画などでは、時折「瞬間接着剤で欠けた歯をくっつける」「市販のパテやマニキュアで穴を埋める」といった危険極まりない裏技が紹介されていることがあります。これらは絶対に試してはならない行為です。
工業用接着剤やDIY用レジンには人体に有害な化学物質が含まれており、歯髄炎を引き起こすだけでなく歯肉の壊死を招きます。また、細菌を歯の内部に密閉・密閉固定してしまうため、急速な化膿と激痛を引き起こす引き金になります。
受診までの間に実践すべき歯が欠けた応急処置の鉄則は以下の通りです。
- 欠けた破片は捨てずに保存する:乾燥を防ぐため、冷たい牛乳または生理食塩水に浸して持参します。状態が良ければそのまま接着修復できる場合があります。
- 患部を指や舌で過度に触らない:尖った破断面で舌や頬の内側を傷つける二次被害を防ぎます。
- 極端な温度差・刺激物を避ける:熱いスープや氷水、香辛料、アルコールは神経への刺激となるため控えます。
- 患部での咀嚼を避ける:反対側の歯で噛むように意識し、これ以上の亀裂拡大を防ぎます。
歯医者の初診受診の目安としては、激痛や出血がある場合は「当日中の救急受診」、痛みがなくても「欠けてから1週間以内、遅くとも数日中」の受診が推奨されます。すでに1週間が経過しているなら、これ以上問題を先送りできる猶予はありません。