「べにや」の本館は、数少ない数寄屋造りの意匠を今に伝える貴重な建築であり、国の登録有形文化財にも指定されていました。その文化価値の高さゆえに、坂井市消防局だけでなく総務省消防庁の専門調査班も現地へ派遣され、科学的な分析が徹底して行われました。
調査報告では、伝統的な木造軸組工法特有の「通気性の高さ」が、結果として火災の進行を早める煙突効果を生み出したことが浮き彫りになりました。また、古い木材が乾燥しきっていたことも燃焼速度を加速させた要因と結論づけられています。歴史ある価値を守ることと、現代の最新防犯・防災機能を両立させることの難しさを突きつける調査結果となりました。