1971年、歴史と伝統が息づく京都に生まれた矢島操。京都精華大学で陶芸の基礎と造形思考を学んだ彼女は、同大学の研究生を経て、嵯峨美術短期大学で助手を務めるなど、着実に確かな技術を身につけていった。
大きな転機となったのは2001年。オーストラリアのニューサウスウェールズ大学での滞在制作だった。異国の地で出会った広大な自然、日本とは異なる光の色彩、そして現地のアーティストたちの自由な発想。この経験が、彼女の内にあった「日本の伝統陶芸」のフレームを取り払い、より開放的な表現へと導く原動力となった。
帰国後、滋賀県大津市に工房を構える。琵琶湖を臨む静けさのなかで、自然の移ろいや四季の気配を感じ取りながら日々作陶に向き合う環境が、現在の作品に漂う伸びやかさを育んでいる。