堅牢なエリート街道の対極で、アンダーグラウンドやアヴァンギャルドの世界を切り拓いたOBも少なくない。その筆頭が、大正から昭和初期にかけて異彩を放った怪奇・幻想文学の旗手、夢野久作だ。
十数年の歳月をかけて執筆された代表作『ドグラ・マグラ』は、小栗虫太郎の『黒死館殺人事件』、中井英夫の『虚無への供物』と並び、日本三大奇書の一つとして今なおカルト的な人気を誇る。「読んだ者は精神に異常をきたす」と喧伝されたこの迷宮のような傑作を生み出した奔放な想像力もまた、枠にとらわれない修猷館の土壌から芽生えたものだった。