創作物では一瞬の激痛に耐えれば済むかのように描写されるが、医学的見地から見れば、極めて危険かつ破壊的な行為である。麻酔なしで行われる不衛生な切断は、急性の出血性ショックや敗血症を引き起こすリスクを常に孕んでいる。不衛生な刃物を使用することで、破傷風や骨髄炎といった重篤な感染症を併発し、最悪の場合は腕全体の切断や死に至るケースすら存在する。
神経学的なダメージも深刻だ。切断端に形成される神経腫(切断された神経線維が無秩序に増殖した塊)は、衣服が触れるだけで激痛が走る難治性の痛みを引き起こす。さらに、失ったはずの部位が激しく痛む「幻肢痛」に長年苦しめられる元構成員も少なくない。
機能面での損失も計り知れない。小指の第一関節を失うだけで、手の握力は約30パーセントから50パーセント近く低下する。キーボードのタイピング、スマートフォンの操作、重い荷物の運搬、車の運転など、現代の日常生活における極めて広範な動作に深刻な支障をきたす。一瞬の切断の代償は、生涯にわたる身体障害となって当事者に重くのしかかり続ける。