北川景子が芸能界の門を叩き、全国区にその名を知らしめた記念碑的作品こそが、2003年10月から2004年9月までCBC・TBS系列で放送された実写版『美少女戦士セーラームーン』(全49話+Special Act.等)です。雑誌『Seventeen』の専属モデルとして活動を始めたばかりだった彼女が、演技未経験のまま挑んだのがセーラーマーズ/火野レイ役でした。
このキャスティングを決定づけたのが、現在もファンの間で語り草となっている実写版セーラームーン オーディション秘話です。最終選考の特技審査において、周囲の候補者たちが歌やクラシックバレエ、華麗なダンスを披露する中、当時高校生だった北川景子が持ち込んだのは「サツマイモ」と彫刻刀でした。審査員の目の前で黙々とサツマイモを彫り上げ、その場で「芋版(イモハンコ)」を作って見せたのです。
周囲に迎合せず、凛とした眼差しで堂々と我が道を行くその姿に、制作陣は火野レイが持つ気高さと芯の強さを直感したとされています。結果として、クールでありながら仲間想いな巫女・火野レイという難役を見事に射止め、彼女の輝かしい女優人生の第一歩が踏み出されました。