一話完結型のミステリーとしての完成度を保ちながら、シーズン全体を通して巨大な陰謀が徐々に姿を現す緻密なプロット構成。これが本作を単なるキャラクタードラマに終わらせなかった勝因だ。些細な日常の違和感や科学分析の数値が、終盤の意外な真相へと繋がっていく伏線回収の妙は、ミステリーファンを唸らせるに十分だった。
動機や人間関係の機微に頼りがちだった日本の刑事ドラマにおいて、科学的根拠に基づくロジカルな推理と、人間の歪んだ心理を解明するプロファイリングを両輪にしたストーリーテリングは極めて先進的だった。正義とは何か、真実を追うことの代償とは何かという普遍的な問いが、スタイリッシュな映像の奥底に常に流れていた。