全国に広がる農産物直売所の現場では、週末ともなれば開店前から長蛇の列ができる。消費者を引きつける最大の理由は、市場流通では決して真似できない圧倒的な鮮度と価格の黄金バランスだ。前日の夕方や当日の早朝に畑から引き抜かれたばかりのみずみずしい野菜が、驚くべき特売価格で店頭に並ぶ。
いま注目すべきは、実店舗の直売所とオンラインプラットフォームが連動した特売施策だ。全国農業協同組合連合会(JA全農)が管轄する大型直売施設では、規格外品や過剰収穫分をゲリラ的に超破格で放出するイベントを頻繁に開催している。こうした限定情報は、通常の折込チラシだけでなく即時性の高いデジタル配信によって瞬時に拡散され、情報感度の高い買い物客が一気に押し寄せる構造が生まれている。