かつての日本的大企業における社長就任ルートといえば、「有名大学を卒業後に入社し、営業部門や経営企画部門で実績を積み、社内政治を勝ち抜いた生え抜き」が鉄板でした。しかし、近年の経営環境激変に伴い、トップに求められるキャリアパスは劇的に変化しています。
第一に挙げられるのが「プロ経営者」の登用です。外資系戦略コンサルティングファーム出身者や、他業種で企業再生・DXを成功させた外部人材を招聘する事例が増加しました。かつての日産自動車や武田薬品工業に見られたような大規模な変革リーダーシップが、製造業や流通業の伝統的企業でも本格採用されています。
第二に、最高財務責任者(CFO)や最高技術責任者(CTO)からの昇格ルートです。従来優勢だった営業畑一辺倒の選考から、資本コストを意識した経営(PBR改革)やグローバルM&Aを主導できる財務スペシャリスト、あるいは急速に進化するAI技術をプロダクトに落とし込める技術系バックグラウンドを持つリーダーが重用される傾向が強まりました。