銀世界が広がる会場に、腹の底から響くような太鼓の音がこだまする。神職による神事を終えると、いよいよ祭りはクライマックスへとなだれ込む。杉の巨木から削り出された巨大な男根型の御神体が現れると、観客からは大きな歓声とどよめきが巻き起こる。
神輿の背に揺られるのは、前年に地域へ嫁いできた初嫁だ。艶やかな着物姿の初嫁が御神体に跨がり、照れくさそうな笑みを浮かべながら観客へ手を振る。それを囲む男衆は、雪に足をすくわれそうになりながらも「ワッショイ、ワッショイ」と威勢よく雪原を練り歩く。寒風を吹き飛ばすほどの熱気と笑顔が現場を包み込み、観る者すべてを独特の世界観へと引き込んでいく。