2014年11月10日、高倉健さんが83歳で逝去した際、小林稔侍さんが受けた衝撃と悲嘆は計り知れないものでした。訃報を受けた際の追悼コメントで、小林さんは絞り出すような声で「私の役者としての命を救ってくれたのは健さん。言葉になりません」と語り、公の場でも深い哀惜の念を滲ませていました。
2026年現在、小林稔侍さんも80代半ばの円熟期を迎えています。年齢を重ねてもなお、撮影現場においてスタッフに深く頭を下げ、控えめながらも圧倒的な存在感を放つその佇まいは、かつて隣にいた高倉健さんの姿そのものです。テレビドラマ『窓際太郎の事件簿』シリーズや『駅弁刑事・神保徳之助』シリーズなど、主演・助演問わず愛される人間味あふれる芝居の根底には、高倉健という不世出の大スターから受け継いだ魂が静かに息づいています。