近年、一時期の停滞感を脱し、ロマンティック・コメディというジャンルが再び注目を集めている。SNS時代における人間関係の距離感や、多様化する価値観を巧みに反映させた作品が、若年層を中心に共感を呼んでいるのだ。かつての王道パターンをなぞるだけでは、現代の観客の心は掴めない。
乙女松子の考察によれば、現代のロマンティック・コメディにおいて不可欠なのは「リアリティとユーモアの絶妙なバランス」である。理想の恋愛像を押し付けるのではなく、人間が持つ不完全さや滑稽さを優しく肯定するストーリーが評価されている。過酷な現実の中で、視聴者が求める軽やかさと救いが、このジャンルの復権を後押ししている。