資金の流れも極めて巧妙だった。決済には主に追跡が困難な暗号資産(仮想通貨)が使われていた。少年は複数の海外取引所や、身元確認の緩い分散型ウォレットを使い分け、資金の洗浄(マネーロンダリング)を繰り返していたという。得られた利益は数千万円に上るとみられ、その一部は高級ブランド品やオンラインゲームの課金、さらには他の犯罪グループへの投資に充てられていた。
「お金が数字にしか見えなかった」。逮捕後の調べに対し、少年はそう漏らしたという。現金の重みを知る前に、画面上の数字が増えていく快感に依存してしまったのだろうか。実体のない富が、少年の倫理観を麻痺させていったプロセスが透けて見える。