アスリートに対する性的なイメージや身体的特徴の誇張は、社会心理学の観点からも極めて典型的な現象として知られています。これを解読する鍵が「ハイパーマスキュリニティ(過剰な男らしさ)」の投影です。
スポーツ界において絶対的な覇権を握るスーパースターが現れた際、民衆はその身体能力の卓越性を、原始的な生命力や生殖能力の強大さと無意識に結びつける傾向があります。古くはベーブ・ルースやモハメド・アリ、近年ではクリスティアーノ・ロナウドなど、世界を制覇したアスリートたちにも常に同様の神話が付きまとってきました。
特に大谷選手の場合、従来の「小柄で敏捷」という日本人アスリートのステレオタイプを粉砕し、白人や中南米系のパワーヒッターたちを力とスピードでねじ伏せています。この痛快なナラティブが、ネットユーザーの心理の中で「男としてのすべてのスペックが規格外である」という拡大解釈へと昇華され、防具の盛り上がりという視覚的フックを足がかりに爆発的な噂へと成長したのが事の真相と言えます。