午前3時30分。ニューヨーク市場の引け間際、掲示板の更新速度は毎秒数十件に達する。
「息ができない」「追証の通知が来た」「人生が終わった」。暗闇の中で打ち込まれる短い投稿には、教科書的な経済ニュースからは決して得られない人間の生々しい心理が張り付いている。かつてはテキストベースの愚痴に過ぎなかったものが、現在では画像生成AIや編集ツールによって偽造された「爆益・爆損スクショ」とセットで投下され、人々の認知を激しく揺さぶる。
損切りをためらわせるのも、不要なリスクを取らせるのも、すべては画面の向こう側の見知らぬ他人が見せる「偽りの日常」だ。スクショ一つで他人の人生設計が狂わされる時代に、私たちは生きている。