「目に優しいから」と子供にブルーライトカットメガネを着用させる親が増えましたが、これには大きな医学的落とし穴が存在します。日本小児眼科学会や日本眼科医会などの学術団体は、小児に対するブルーライトカット眼鏡の装用について慎重な提言を共同で発表しています。
提言の要点は極めて明確です。発育途上にある子供の目は、十分な太陽光(特に自然光に含まれるブルーライトやバイオレットライト)を浴びることで眼球が正常に成長し、体内時計を正しく整えています。日中に過度なカットメガネを常用すると、近視の進行をむしろ早めてしまうデメリットや、心身の発達に必要な自然な光刺激を奪うリスクが指摘されているのです。
また、画面に貼り付けるブルーライトカットフィルムの効果の真相についても冷静な判断が求められます。フィルムによってディスプレイのギラつきを抑える効果はあるものの、長時間至近距離で見つめることによる眼精疲労や、就寝前の覚醒作用を完全に防げるわけではありません。「フィルムを貼っているから長時間見せても安心」と思い込むことこそが、最も危険な油断と言えます。