三浦翔平の役者人生におけるスタート地点は、2008年4月期の日本テレビ系ドラマ『ごくせん 第3シリーズ』でした。第20回「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でフォトジェニック賞と理想の恋人賞をダブル受賞した直後、数百人のオーディションを勝ち抜いて射止めたのが、赤銅学院3年D組の生徒・神谷俊輔役です。
当時のインタビューで本人が「芝居のイロハも分からないまま、とにかく現場に食らいついていた」と述懐していた通り、当時は粗削りながらも天性の愛嬌とリズム感の良さでクラスのムードメーカーを演じ切り、高木雄也や三浦春馬らとともに平成学園ドラマの黄金期を支えました。
その後、2013年の大ヒット映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』では人気バンド「CRUDE PLAY」のボーカル・坂口瞬役を務め、劇中バンドとしてCDデビューまで飾るなど、音楽的センスと華やかな存在感を発揮。しかし本人は、甘いマスクばかりが先行する世間のパブリックイメージに少なからず葛藤を抱えていたといいます。
その殻を決定的に打ち破ったのが、2026年のNHK大河ドラマ『光る君へ』で演じた藤原伊周です。父・道隆の寵愛を一身に受け、若くして内大臣まで上り詰めた傲慢な貴公子が、長徳の変を経て太宰府へ配流され、最後は道長への怨嗟と呪詛にまみれて病に倒れる——。この壮絶な転落劇において、三浦翔平は狂気、焦燥、そして名門の誇りを失えない哀れさを鬼気迫る表情で表現しました。放送後、視聴者からは「三浦翔平の演技に鳥肌が立った」「貴公子の凋落をここまで生々しく演じられる俳優になったのか」と絶賛の嵐が巻き起こったのです。