子どもの機嫌は予測不能だ。家を出る直前のオムツ漏れや、目的地の目の前で始まる激しいイヤイヤ期。子連れママの外出には、常にアクシデントがつきまとう。単に荷物が多いという物理的な問題にとどまらない。最大のハードルは、周囲に対する心理的な負荷だ。
「泣き声で周りに迷惑をかけていないか」「ベビーカーが通行の邪魔になっていないか」。公共の場に足を踏み入れた瞬間、ママたちの緊張感はピークに達する。街中のわずかな段差や、エレベーターのない駅の階段が、物理的な移動を遮断する壁となる。これまでの社会環境は、子連れでの移動を必ずしも想定して作られていなかった。