なぜ特定の人物ばかりに粉瘤が多発するのか。臨床データが示す第一の要因は、遺伝的な皮脂腺の構造と「ターンオーバーの過多・過少」のバランス異常だ。角質が剥がれ落ちにくく、毛穴の入口付近で固まりやすい肌質を持つ人は、毛包(毛根を包む組織)が閉塞しやすく、結果として囊胞が形成されやすい傾向にある。
さらに、生まれつき皮脂分泌量が旺盛な脂性肌の性質を持つ人や、家族に多発性粉瘤の既往歴がある人も高リスク群に該当する。また、きわめて稀ではあるものの、全身に無数の粉瘤が発生する「ガードナー症候群」などの遺伝性疾患が背景に隠れているケースも存在するため、多発する場合は単なる体質と決めつけず専門医の評価が必要となる。