バットマンを演じたクリスチャン・ベールとのコンビネーションも見逃せない。徹底した役作りで知られるベールとの対峙は、ハサウェイにとっても強烈な刺激となった。
影のある億万長者ブルース・ウェインと、彼を翻弄しながらも次第に惹かれ合っていくセリーナ。二人が仮面を外した舞踏会のシーンで見せる静かな心理戦は、激しい銃撃戦以上にスリリングな緊張感を放つ。『ダークナイト トリロジー』という巨大なサーガの結末に向けて、彼女は単なるバットマンの引き立て役ではなく、物語を動かす不可欠なピースとして君臨した。
善と悪の境界線上で揺れ動く彼女の眼差しは、観客に強いカタルシスを与え、三部作のラストに鮮烈な余韻をもたらした。