日本を代表する2人のスーパースターの存在は、羽生の読み方を語る上で欠かせない好例です。
プロフィギュアスケーターの羽生結弦(はにゅう・ゆづる)さんは宮城県仙台市出身です。東北地方から関東地方にかけては古くから「はにゅう」の読みが主流であり、地域に根づいた伝統的な呼び名がそのまま受け継がれています。
一方、日本将棋連盟会長も務める羽生善治(はぶ・よしはる)九段は埼玉県所沢市生まれ、東京都八王子市育ちですが、父親のルーツは鹿児島県(旧薩摩藩)にあります。薩摩地方における羽生姓は伝統的に「はぶ」と発音されており、名人の家系もその血統と発音を正統に継承しています。
同じ漢字を冠しながら、東日本由来の「はにゅう結弦」と西日本(薩摩)由来の「はぶ善治」という、東西の代表的ルーツが見事に体現されています。