千住のキャリアを語る上で欠かせないのが、世界中のアニメファンを熱狂させた『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』だ。ダークファンタジーの壮大な叙事詩を支えたのは、フルオーケストラと合唱が織りなす荘厳なスコアだった。「単なるバトルシーンの盛り上げではなく、人間存在の業や祈りを音で描きたかった」と関係者が明かすように、千住はスコアの1音1音に哲学的な深みを与えた。
また、NHKで放送され今なお傑作と名高い『大河ドラマ 風林火山』では、戦国乱世の荒々しさと武将たちの孤独をダイナミックな管弦楽で描き切り、劇伴音楽史に金字塔を打ち立てた。そして最新の制作プロジェクトにおいて、千住はこれまでの集大成となる大規模なシンフォニック・ワークスに着手している。伝統的なアコースティック編成と最先端の立体音響技術を融合させた新録音は、ファンの期待をはるかに超える圧倒的な音圧と詩情を宿している。