キャスティングディレクターや映画プロデューサーの間で、顔立ちの濃い俳優が重宝され続けるのには、映像制作上の明確な実利が存在します。
第1に、「ライティングと陰影の表現力」です。映画やハイエンドドラマで使用されるシネマカメラは、光と影のコントラストによって人物の感情を浮き彫りにします。彫りの深い骨格は、わずかな照明の角度変化で目元に深い影(キャッチライトとの対比)を生み出し、セリフのないシーンでも重厚な内面描写を可能にします。
第2に、「漫画・アニメ実写化における再現性」です。近年の邦画界を牽引する大作実写映画(『キングダム』『ゴールデンカムイ』『るろうに剣心』など)に登場するキャラクターは、二次元ならではの強調された目鼻立ちを持っています。薄い顔立ちの俳優では衣装やウィッグのインパクトに顔が負けてしまうケースでも、濃い顔立ちの俳優であればビジュアル負けせず、作品の世界観をリアルに成立させることができます。