データ解析によって、ゲーム内部にはボルケニオン専用の色違いグラフィックや配色パレット(通常色の赤茶色・マルーン系から、鮮やかなネオンピンクやマゼンタ基調に変化したカラーリング)が初代登場時から実装されていることが確認されています。では、なぜ開発元である株式会社ポケモンおよびゲームフリークは、10年もの間これを解禁しないのでしょうか。
ゲームビジネスとIPマネジメントの観点から分析すると、主に3つの戦略的理由が存在します。
第一に、「幻のポケモン」という最高位ブランドの希少性維持です。一般の伝説ポケモンと異なり、幻のポケモンは原則として映画特典や周年アニバーサリーなど、大型プロモーションの起爆剤としてのみ投下されます。色違いを容易に解禁しないことで、IPとしての長期的なプレミア価値を維持し続けています。
第二に、将来の大型リバイバルや『Pokémon GO』大型イベントへの温存です。後述の解禁履歴が示す通り、第3世代〜第5世代の幻のポケモンたちは、何年も経過した後に周忌イベントや『Pokémon GO Tour』の目玉コンテンツとして順次色違いが解禁されてきました。第6世代(カロス地方)のボルケニオンも、その切り札として保持されている状態です。
第三に、ゲーム内生態設定と世界観の徹底です。ボルケニオンは設定上、体内で水蒸気爆発を起こす孤高の存在であり、ゲーム内イベントやシナリオ上で複数体が存在する描写が極めて少ないポケモンです。安易な色違い乱発を抑え、キャラクターの神秘性を保護するディレクションが貫かれています。