戦前から日本に居住していた人々やその子孫には、一般の在留資格とは異なる「特別永住者」という法的地位が認められています。1991年に施行された「入管特例法」により定められたもので、強制退去要件の緩和や再入国許可の有効期間延長など、歴史的背景に配慮した法的保護がなされています。
生活面での具体的な実態として、海外渡航と氏名の運用に特徴が見られます。
まず海外旅行や出入国の際、韓国籍を保持している人は大韓民国政府から発行される一般的なパスポートを使用します。一方、朝鮮籍の人は日本政府が発行する「再入国許可書」を渡航文書(身分証明書)として代用し、渡航先国のビザを取得して出国します。北朝鮮との国交がない国への渡航には特別な審査が伴う場合があり、移動の自由においては一定の制限や手続きの手間が存在します。
また、日本社会で使用される「通名(通称名)」は、戦前の創氏改名政策の名残や、戦後の生活・就職における偏見回避、日本社会への同化など複合的な経緯で定着しました。現在は公的書類においても住民票に記載された「登録済みの通称名」として、銀行口座開設や契約行為などで法的効力を持って使用される運用が維持されています。