首都圏からアクセス可能な秘境ラーメンの最高峰として君臨するのが、千葉県・房総半島の山中に位置する「らーめん八平」のアリランラーメンです。竹岡式、勝浦タンタンメンと並び「千葉三大ご当地ラーメン」の一つに数えられながら、その立地は最も過酷です。
圏央道の市原鶴舞インターチェンジから車を走らせると、次第に道幅は狭まり、杉林に囲まれた細い山道へと突入します。ナビゲーションの案内が途切れるような深い山間に、突如として現れる瓦屋根の古民家と立ち込める香ばしいニンニクの匂い。このギャップこそが秘境ドライブの醍醐味です。
提供されるアリランラーメンは、大量の玉ねぎをじっくりと炒めて甘みを引き出し、ニンニク、ニラ、豚肉とともに独自の醤油タレで煮込んだスタミナ満点の一杯です。スープを一口含むと、野菜の甘みと強烈な辛味、ニンニクのパンチが一体となって押し寄せ、太めの自家製麺がスープを力強く持ち上げます。「この味はここでしか作れない」と語る常連の言葉通り、遠路はるばる訪れたドライバーたちの疲労を一瞬で吹き飛ばす圧倒的なエネルギーを秘めています。
訪問に際しては、開店の1時間前には現地に到着しておくことが鉄則です。休日には開店前から20台以上の車が押し寄せ、ピーク時には2時間以上の待ち時間が発生します。山中ゆえに待合スペースは自然任せとなるため、夏場の虫除け対策や冬場の防寒着の携行は必須装備と言えます。