かつて多くの音楽特番やバラエティで共演した際、堺正章が見せたのは「若手を引き立てるプロの技術」だった。単に大御所として君臨するのではなく、彼女たちの良さを引き出すためにあえて悪役を買って出たり、絶妙なタイミングでボケを拾ったりする。その姿は、若いメンバーたちにとって無言の教科書となっていたはずだ。
スマイレージのメンバーもまた、その期待に応えるようにステージでは完璧なパフォーマンスを披露した。生放送の緊張感の中、生歌で勝負し続ける彼女たちの姿勢は、口パクが主流になりつつあった当時のアイドルシーンに対する無言の抵抗のようでもあった。堺はそのプロ根性をいち早く見抜き、リスペクトを払っていた。