振袖姿を最も美しく写真に収めるには、和装特有の身体の使い方が求められる。現場の第一線で活躍するプロカメラマンとベテランの着付け師は、口を揃えて「重心と指先」の重要性を指摘する。カメラに対して体を約45度斜めに構え、奥側の肩をわずかに下げることで、振袖の柄が綺麗に見えるとともに、全体のシルエットが引き締まる。
また、着崩れを防ぎながら自然なポートレート写真を撮影するためには、背筋をまっすぐに伸ばしつつ、あごを軽く引いて視線をレンズの少し上に置くのが基本だ。袖を持つ手元は指先を揃えて軽く添える程度に留めると、所作の美しさが際立つ。カメラマンとの対話を通じて緊張をほぐし、無理に作った笑顔ではなく、ふとした瞬間の穏やかな眼差しを引き出すことが、時代を超えて色褪せない一枚を生む秘訣である。