脳卒中や運動器疾患の治療後に訪れる「回復期」の質の高さは、患者のその後の人生を大きく左右する。院内のリハビリテーションフロアには、歩行支援ロボットエクソスケルトンや、VR技術を活用した上肢機能トレーニング機器が整然と並ぶ。しかし、ここで真の主役となるのは、最新機器を自在に操る言語聴覚士や理学療法士、作業療法士たちの確かな眼差しだ。
患者一人ひとりの身体能力だけでなく、復帰すべき自宅の住環境や生活習慣までを克明に把握した個別プログラムが組まれる。単に「歩けるようになる」ことを目指すのではなく、「自宅のあの階段を上って、近所のスーパーへ買い物に行く」という具体的な生活の再構築に向けた泥臭くも温かな伴走が、連日繰り広げられている。