交差点手前での判断ミスについて、行動科学の視点から警鐘を鳴らす専門家もいる。ある交通心理学者は、「人間は赤信号という強力な停止バイアスを受けると、その下にある小さな矢印灯火を見落としやすくなる。または逆に、矢印だけに気を取られて歩行者の存在を認識できなくなる『選択的注意力』の罠に陥る」と指摘する。
また、日本自動車連盟 (JAFが実施したドライバー意識調査でも、矢印信号の運用ルールについて正しく認識していない回答者が一定数存在することが判明している。視界情報の過多が生む認知遅れこそが、交差点トラブルの根底にある見落とせない要因と言える。