私たちが日常的に親しんでいるコスモスの大半は、植物学・ボタニカルの分類においてオオハルシャギク(キク科コスモス属と呼ばれるメキシコ原産の種である。乾燥した高地で風雨に耐え抜く強靭な生命力を秘めており、日本の土壌や気候にも見事に適応してきた。
日本の植物研究の礎を築いた牧野富太郎博士も、外来種でありながら日本の原風景に溶け込むこの植物の可憐さと強靭さに深い関心を寄せていた。日本植物学会の知見によれば、茎が風で倒れても節から新たな根を出して立ち上がる適応力こそが、秋の台風シーズンを乗り越えて咲き誇る最大の秘密だという。細くしなやかな葉は受ける風圧を巧みに受け流し、厳しい自然環境をしなやかに生き抜く。