不二家商品開発担当者に話を聞くと、この「温め食べ」は決して偶然の産物ではないという。開発段階から、生地の水分量や油分バランス、さらには中に仕込まれたチョコチップの融点までが緻密に計算されている。
電子レンジのマイクロ波が生地内部の水分分子を揺さぶると、中に埋め込まれた専用チョコチップが絶妙な温度で溶け始める。通常の状態ではしっかりとした歯ごたえを与えるチョコが、温められることで濃厚なソースのように生地へ染み込んでいくのだ。
「生のままでも完璧に美味しい。しかし、熱を加えることで閉じ込められていた香気成分が一気に解き放たれる」と担当者は語る。職人たちの仕掛けた“罠”に、私たちはまんまとハマっていたというわけだ。