『地球星人』結末の真相と考察|トラウマ級ラストが暴く社会の狂気

『地球星人』結末の真相と考察|トラウマ級ラストが暴く社会の狂気

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やがて智仁の家族や周囲から「子どもはまだか」「工場のために生殖しろ」という凄まじい圧力が押し寄せ、精神的に追い詰められた奈月と智仁は、長野の山奥にある祖父の空き家へと逃亡します。そこに現れたのが、かつて離れ離れになった従兄弟の由宇でした。

再会した3人は、人間社会のルールや常識を完全に脱ぎ捨て、本来の「ポハピピンポボピア星人」として山奥での共同生活をスタートさせます。衣服を脱ぎ捨て、地球の言葉を捨て、野生と宇宙の論理だけで生きようとする3人の前へ、連れ戻しに現れたのが智仁の母親と弟夫婦でした。

ここで物語は、日本文学史に残る怒涛のカタストロフィへと突入します。地球星人のルールを押し付けようとする弟夫婦に対し、3人は激しい争いの末に彼らを殺害。さらに、極限状態の中で「地球の資源」としてその遺体を解体し、食料として摂取するカニバリズム(食人)へと踏み切ります。最後は、生き残るために自らの身体さえも互いに分け合いながら、完全に地球の倫理を脱した「異形の生命体」として宇宙との交信を待つ場面で幕を閉じます。

田中 結衣
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田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。