有言実行の意味は、自ら口にした言葉や目標を責任を持って成し遂げることです。古くからある伝統的な四字熟語と思われがちですが、実は明治・大正期以降に浸透した比較的新しい表現とされています。もともと日本には、黙々と行動で示す美徳を表す「不言実行(あれこれ言わずに黙って行うこと)」という言葉が存在しており、これに対する対比や近代的な自己主張の重要性から生まれた造語と位置づけられています。
両者の本質的な違いは、「他者との関わり方」と「プレッシャーの所在」にあります。不言実行が「内省と自己規律」を重んじ、周囲に知られず結果だけで語る職人気質のスタイルであるのに対し、有言実行はあらかじめ言葉にすることで「他者との約束」を作り出すアプローチです。ビジネス環境における不確実性が高まった現在、自らの意図を明確にし、周囲のリソースを巻き込みながら進める姿勢として有言実行が強く支持されています。