天体観測の成否を大きく分けるのが「月明かり(月齢)」と「街明かり(光害)」です。2026年7月末の月相は望(満月)に近い月齢となっており、夜空を明るく照らす月が一晩中空に滞在する条件となります。
みずがめ座δ南流星群は、流れる速度が秒速約41kmと中速で、白っぽく光るやや控えめな明るさの流星が多い傾向にあります。そのため、月明かりの影響をまともに受けると淡い流星がかき消されてしまうリスクがあります。
理想的な暗黒の空における1時間あたりの出現数(ZHR)は15個〜20個程度とされていますが、2026年の観測環境下では、市街地で1時間に1〜3個、光害を避けた郊外でも1時間に5〜8個前後を捉えられれば上出来といえます。
この月明かりを克服するための最大の秘策は、「月を完全に背にして、自分の影が伸びる方向の夜空を見る」ことです。建造物や木立を利用して月本体を視界から隠し、目の暗順応(暗闇に目を慣らすこと)を維持することで、かすかな流星の光跡を逃さず網羅できるようになります。