では、援助された金はどこへ消えるのか。その資金還元のメカニズムにこそ、知られざる構図が存在する。ODAとして供与された資金の多くは、実質的に日本のゼネコン、エンジニアリング企業、商社、コンサルタントといった国際開発支援産業の受注案件へと流れていく。
相手国に貸し付けた円借款が、日本企業の技術受注や資材輸出という形で国内経済へ逆流する仕組みだ。ODAは単なる慈善事業ではなく、国内産業の需要を創出し、輸出市場を耕すための高度な経済安全保障政策として機能してきた。しかし同時に、特定の大企業や天下り組織がその果実を独占してきたという「利権のカラクリ」に対する批判も根強く残る。