本作の配給を手掛けた松竹と、骨太な映画を世に送り出してきたプロデュース会社シネバザール。二社が手を組んだ製作現場は、まさに執念の坩堝(るつぼ)だった。メインキャスト陣には豪華な顔ぶれが並ぶ一方、これまで未公開とされてきた実力派俳優たちの起用や、過酷なロケーション撮影の舞台裏が明かされつつある。
長野の厳しい冬の自然をそのまま切り取ったロケ地では、吹雪の中で何時間も粘る撮影が敢行された。共演陣の細密なリアクションや、時代考証を極限まで突き詰めた美術セットは、現代のデジタル技術では決して再現できない手触り感を作品に与えている。映画完成後に生じたトラブルを乗り越え、関係者が「どうしても劇場や現代の観客へ届けたい」と奔走し続けた裏話は、それ自体が一本のドラマになり得るほど劇的だ。