「夕日を見に行ったら、思っていた方角とまったく違う位置のビルに太陽が隠れて見えなかった」という失敗談は、SNSや知恵袋などのコミュニティでも頻繁に散見されます。太陽が沈む方角は、年中常に「真西(方位角270度)」ではありません。
季節の移り変わりによって、太陽の沈む方角はダイナミックに変化します。
- 春分・秋分(3月・9月):真西(方位角270度)のほぼ正確な位置に沈みます。
- 夏至(6月):真西から大きく北へ寄り、西北西(方位角約295度〜300度付近)に沈みます。
- 冬至(12月):真西から大きく南へ寄り、西南西(方位角約240度〜245度付近)に沈みます。
したがって、冬場に見晴らしが良かったスポットでも、初夏に訪れると北側の山や建物に遮られて夕日が見えないという事態が起こり得ます。こうしたトラブルを避けるために不可欠なのが、日没方角の調べ方の習得です。
現在ではスマートフォンのARコンパスアプリや、国立天文台暦計算室が提供する「各地のこよみ」、ウェブ上の「日の出日の入りカレンダー」を活用すれば、指定した地点における特定日の正確な沈みゆく角度(方位角)を1度単位で事前シミュレーションできます。現地へ足を運ぶ前に、マップ上で観測地点からの方位角ラインを引き、遮蔽物がないかを確認する作業がプロの現場では鉄則となっています。